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ホーム > 図書館案内 > 弘前大学学生「言語力」大賞コンテスト

国立大学法人弘前大学附属図書館主催

contest_icon   第4回 弘前大学学生『言語力』大賞 コンテスト受賞作品

第4回弘前大学「言語力」大賞コンテストの優秀賞,佳作は次の作品です。
(今回,文学作品部門の大賞,評論部門の大賞・優秀賞・佳作は該当なし。学年は受賞時の学年)
※作品の閲覧にはAdobe社のAcrobat Readerが必要です。


テーマT(文学作品部門)

○優秀賞    佐久間 愛香(理工学部2年)  「彼女は海に帰った」
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icon[211KB]
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icon 『言語力』大賞コンテスト実行委員会委員講評
「僕が小学校六年生の時、同じクラスには人魚がいた。」という書き出しに、まず心を引かれました。この先の物語の舞台に、普通の小学校六年生の世界とは違ったメルヘンがありそうな気がしたのです。読み終わったとき、その期待はある程度満たしてもらえたように思いました。読む人に、ふと子供のころのかすかな恋心を呼び戻してくれる大人の童話とでもいったところでしょうか。
 人魚の話す東北弁のお粗末なのが残念でした。方言にも女性語はあるのですから、会話にもうちょっと留意すれば、作品全体の品位がアップされたでしょう。


○佳作     西沢 瑞穂(人文学部1年)  「母親のカガミ」
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icon 『言語力』大賞コンテスト実行委員会委員講評
  この作品に関する総合的な寸評・コメントには、「鏡に託した母親への思慕の感情が素直に表現されていて好感が持てた。」、「日常的な物事の描写の中に『私』の心情がうまく表現されている。」など、作者の温かな心情が読者に素直に伝わった評価されている。私も、この作品を読んで「情景が目に浮かぶようで、『鏡』を舞台とした人間模様が上手に描かれ、ほのぼのとした愛情を感じた。」とコメントとしていた。カガミが壊れた衝撃を、母親から独立して、これから自分が母親として生きて行くのだとの「自覚」が良く表現されていた。


○佳作     浅野目 睦美(人文学部年)  「ラジオの雨」
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icon 『言語力』大賞コンテスト実行委員会委員講評

ストーリーらしきものはないが、描写で読ませる作品である。情景描写に情緒があり、また、人物描写にも細やかな観察眼が感じられる。小雨の降る春の情景が、法事の少々沈んだ雰囲気と主人公のもやもやとした心情にマッチしている。小道具のラジオが登場する理由にしても無理のない説明がなされており、破綻なくまとまっている。読後感も悪くない。なお、三回忌は没後満2年で行うので、経過年数が3年というのは誤りと思われる。



○佳作     公平 克彦(人文学部4年)  「ノモスセイバー」
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icon 『言語力』大賞コンテスト実行委員会委員講評
 本作品は、時代小説である。書き出しは、意表をつくものであり、読者は作品のなかに思わず引き込まれるに違いない。設定・構成ともによく工夫されていて、作者の計算が作品の中に行き渡っていることに感心した。一瞬、藤沢周平氏の作品にも見られる技法が駆使されているような気がしたが、これは私の穿ちすぎであろう。それだけ読者をひきつける魅力を本作品が持っている証左といえる。惜しむらくは、時代考証にもっと慎重であれば、さらに読者を魅了したのにと思われたことである。



テーマU(評論部門)

受賞作品なし