附属図書館長　　岡　崎　英　輔

　新入生の皆さん，ご入学おめでとう。
　いま皆さんの胸中を満たしているのは勉学への熱い想いとその実行への意欲だと思います。そして，それが生き続けるかぎり，皆さんの弘前大学での4年又は6年間の学生生活は，必ずや実り豊かなものとなることと思っています。というのも，大学もそのような志や意欲をもつ皆さんを求め，それに応えることを目指しているからです。
　そんな皆さんに，まだ早すぎるように思いますが，ひとつ提案しておきたい。それは，勉学に熱中したりサークル活動に精を出したり，興味の赴くままにひとり考えこんだりした，その後でもいいですから，ちょっと立ち止まって勉学とか自分のことなどを考えてみてはどうでしょうかという提案です。それまでとは違うような，視野が広がるような気持ちを味わうことができるかも知れませんし，考えるための自由な時間は皆さんには有り余るほどあるはずです。そして，そのための手段は図書館にも用意してあります。　附属図書館は，そんな皆さんの勉学のため，また先生方の研究のため，古今東西の古典および最新の学術文献・資料，そして，静粛な閲覧室と種々のサービスとを用意しています。
　蔵書数は約67万冊（本館分）。その多くは先生方の研究用図書ですが，近年学生用図書も徐々に増えつつあり，さらに増やす方針でおりますので期待してください。
　図書館はまた市民への開放を積極的に行っており，そのため図書館を利用する市民の数は最近大幅に増えています。これが，学生諸君の勉学意欲を刺激するのか，学生の利用率も上昇中で，大学と市民との間に好ましい関係ができつつあるように思います。
　皆さんも図書館での一時を勉学に，読書による自己形成に，あるいはただ「つれづれなるままに」過ごしてみてはいかがでしょうか。ぜひ，ご利用ください。

（おかざき・えいすけ　人文学部教授）