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先輩から新入生のみなさんへ 便利になった資料探し

大学院医学研究科4年次  藤 本 幸 士

 私の不確かな記憶では大学院以前の臨床研修時代は,附属図書館医学部分館利用といったら珍しい症例報告を時折探しに行く場所でしかなかったと思います。
 当時から Medline はありましたが,今のようなスムーズなオンライン化は比較的近年になってからです。接続回線数の都合もあり,当時はまず附属図書館医学部分館に出向いてはフォーマットの違う Windows コンピューターから文献リストを一度フロッピーにダウンロードし,それから自分の Macintosh に持ち帰り,リスト check してから文献を探しに戻りました。忙しい臨床の合間にちょっと探してみる,という類のものではなかったと思います。その上,目的の文献が無い時はゲッソリです。今は便利になったもので,各研究者の机上のパソコンで自由に文献検索ができ,リストをプリントして図書館に行けば一度で文献が得られます。パソコン検索した文献データーのファイリングソフトも出回っているので,日頃からこまめに文献検索すれば研究論文の参考文献リストも自然にできます。また常に更新される世界中の研究の流れをくみ取るのはこれからの医学研究に不可欠ですし,文献検索している内に新しい研究アイディアを思いつくこともよくあります。
 三蔵法師はインドまでありがたい書物を探しに行ったと言いますが,もし目的地まで行って文献が無かった時には一体どうするんでしょう。机上で検索できる今日では考えたくもない話しです,まったく。 

(ふじもと・こうし)


弘前大学附属図書館 Hirosaki University Library