no.5 (Oct. 13, 2000)

第 2 回 特 別 展 示 会
 「 弘 前 藩 医 松 野 家 史 料 展 」 の ご 案 内

附属図書館医学部分館で、第2回特別展示会を下記のとおり開催します。
公開展示です。どうぞご覧ください。

開 催 日 時 平成12年10月23日(月)〜11月24日(金)
午前9時から午後8時まで
(土曜日・日曜日・祝日はお休みです)
場      所 附属図書館医学部分館2階展示室
テ   ー   マ 「弘前藩医松野家史料展」
主      催 弘前大学附属図書館医学部分館・医学科図書委員会
共      催 弘前大学医師会
後      援 弘前大学医学部
問い合わせ先 附属図書館医学部分館 工藤弘文(電話・39-5231)または鹿内則子(電話・39-5232)
FAX・39-5233

<ご参考までに>

 この度、札幌在住の松野弘氏から、弘前藩医であった同家に伝わる史料が附属図書館医学部分館に寄贈されました。弘前藩の医学・医療そして厚生・教育関係での第一級の史料です。史料は1700年代から1800年代末におよびます。
 明治のごく初期の「弘前病院」の辞令も見ることが出来ます。
 6代の松野因策(1792−1842)は、華岡青洲にも学びました。弘前藩から華岡青洲の門下に13名を数えるそうですが、華岡青洲の直接門下は3名で、そのおー人です。
 史料解説は、図書委員会のお一人、麻酔科学講座松木明知教授に依ります。
 江戸末期、帝政ロシアの南下政策がわが国にも及びました。弘前藩からも防衛に知床・エトロフ島に出兵しました。随行した藩医が5代松野東有です。
 東有は出兵先で病没しました。その病の床で記した故郷弘前の家族への遺書もご覧下さい。当時の世界情勢が津軽の医に携わる一家族にどのように影響したかにも想いいたすことが出来ましょう。
 この展示会は、医、歴史、教育などいろいろなお立場で見ていただけるものと思います。
 また、「書」をなさる方にもお楽しみいただけるものと思います。
 今回の展示会は、弘前藩医に関するものを弘前大学で展示会を持てることも、主催の医学部図書委員会としては嬉しい限りです。
多くの方々のご参観をいただけることを願っております。
 今回の「弘前藩医松野家史料展」は、本年6月19日から7月26日まで開催した第1回特別展示会「ノーベル医学生理学賞にみる現代医学の系譜」に続く第2回特別展示会です。来春には、第3回特別展示会「オスラー展」をもつことも決まりました。
 会場の医学部分館展示室は、元顕微鏡保管室であった部屋で、その後図書館に隣接していたこともあり新聞・雑誌などのコーナーとしていた所でした。
 一寸工夫し手を入れ小さな展示室として現在活用しています。
 特別展示会の催しの間は常設展示も計画中です。

<展示史料の解説>
松木明知:弘前藩医松野因策とその系譜. 弘前医学 2000;51:117-130