Library today no.11 (Feb. 22, 2001)
附属図書館と「附属図書館長期総合計画検討委員会」からのお知らせとお願い
− 外国雑誌の価格高騰に伴う諸問題と対応について(3) −
- 「外国雑誌の価格高騰に伴う諸問題」
このことについては、これまで " Library Today " において三度にわたり(No.1, 3 &4) 報告してきたところであり、各位にはこの問題は十分ご理解いただいていることと思います。
図書館でも、この問題について早くから情報の収集を行い検討を重ねるとともに、「この問題にいかに対応するか」を本学の教育・研究と図書館の将来に関わる重要事項の一つとして位置づけ、「附属図書館長期総合計画検討委員会(図書館の将来像等を検討するために設置したもの。以下、検討委員会という。)」において鋭意検討を重ねてきました。そしてその検討結果に添って、学内に幾つかの具体的な対応策を提案し、実行してきました。次に、その一端を述べます。
- 「これまでの図書館の対応」
1)予算逼迫のなかで雑誌購入費を効率的に活用するには、まず雑誌の重複を極力抑えることを先決と考え、そのための方策として、2001年雑誌契約時に共同購入と共同利用とを全学の利用者に提案したところ、それなりの理解と賛同が得られ、重複も僅かですが、減らすことができました。また、一部の教官からは、共同で購入した雑誌を共同で利用できるようにと図書館に配置していただきました。
2)また図書館では、この共同購入・共同利用が更に進展するだろうことを考慮に入れながら、それら雑誌を閲覧するための場として「新着雑誌閲覧室」を設けました。現在、ここにそれらの雑誌を含め新着の和洋雑誌を整理、配置して広く閲覧に供しているところです。
- 「今後の図書館の対応について」
図書館としては、この共同購入・共同利用が今後一層進展することを期待しておりますが、しかし、雑誌価格の高騰をめぐる状況は、このような、従来からの雑誌収集のやり方では対応しきれないところに向かいつつあるようです。
加えて、今後、大学予算の積算方法の変更や行政経費の削減等に伴い、厳しい状況が到来することが予想される以上、逼迫する図書予算の問題について今や抜本的な対応策を考え、実行する時期が来ているものと考えます。
- 「検討委員会での確認事項」
以上の認識に立って検討委員会は雑誌問題について種々討議した結果、「本学の教育研究にとって必備と考えられる雑誌を重点的に整備し、それらを「全学共同利用雑誌(仮称)」として共同で利用できる体制を
―その予算措置をも含めて― 作ることが必要であり、今後この方向で検討を進める。」ことを、確認し合いました。
- 「利用者各位へのお願い」
以上の確認に沿い、検討委員会では「その体制の具体的内容をどうするか」を、これから焦眉の問題として検討して行く訳ですが、その際、利用者である各位のご理解と協力がぜひ必要と考えます。
ついては、「全学共同利用雑誌」(仮称)を整備し、共同利用の体制をつくること、その在り方、またこれに関することなどについてご意見や要望等お持ちの方は、それを下記委員または附属図書館情報管理課長宛、2月28日(水)までに、お寄せ下さるようお願いします。
お寄せいただいたご意見等は検討委員会で検討し、よりよい「全学共同利用雑誌(仮称)」 を整備するために役立たせていただきます。よろしくお願いします。
なお、お寄せ下さる際は、お手数でもメモかファクス(様式自由)或いは、E-mail でお願いいたします。
- 附属図書館長期総合検討委員会
- 黄 孝春(人文学部)、山口 為廣(教育学部)、工藤 一(医学部・医学科)、三浦 孝雄(医学部・保健学科,医療短大)、清水 俊夫(理工学部)、石田 幸子 (農学生命科学部)、丹波 澄雄(総合情報処理センター)、
- 附属図書館
- 矢野情報管理課長: TEL: 3152、FAX : 39-3171、E-mail : jm3152@cc.hirosaki-u.ac.jp
「ご参考まで───検討委員会での議論から」
この件に関して検討委員会で出された主な意見や疑問はおおよそ以下のとおりです。
- 一体、「全学共同利用雑誌(仮称)」とは何なのか。それは、例えば他の大学で「コア雑誌」などとして整備されつつあるものと同じなのか。
- その選定の基準は何か。客観的な基準はあるのか。
- 「インパクト・ファクター」も基準のひとつといえるだろう。
- 基本的で、共同利用度の高いもの、総合的な雑誌などがこの種の雑誌に相応しい。
- 選定に当たっては、各専門分野の意見も尊重されるべきである。また、各専門分野間の均衡も考慮すべきである。
- それら雑誌の規模は全体でどれくらいのタイトル数になるのか。
- これら雑誌を整備するのに、他にどのような予算措置(体制)が考えられるのか。
- その経費はどこが、どの位負担することになるのか。
- 雑誌をどこに配置するのか、図書館にか、各部局の資料室等にでもいいのか。
- この体制は利用に当たって不便を来たすのではないか。効果の点で問題がある。
- 疑問点は今後の検討の過程ではっきりさせられるだろう。ともかく検討を進めたい。